令和4年2月8日(火)、東京2020オリンピック馬場馬術に出場した林伸伍選手や林選手が所属するアイリッシュアラン乗馬学校の方々のご協力のもと、馬、馬術の魅力を感じてもらうための授業「林選手のお話を聞く会」が御殿場市立印野小学校で行われ、全校児童約100人が出席しました。
また、授業には乗馬学校の2頭の馬「コブリン」と「オテロ」がグラウンドに登場し、児童たちは大興奮!馬、馬術に馴染みのある御殿場市だからこそ実現できた授業の模様をお届けします。
馬や馬術に馴染みのあるまち 御殿場市!
御殿場市には、3月から12月まで毎週のように様々な大会が開催されている御殿場市馬術・スポーツセンターや数多くの乗馬クラブが所在しています。特に御殿場市馬術・スポーツセンターでは、トップレベルの競技者が日本一を決める全日本馬場馬術大会が開催されているほか、馬術競技の高校ナンバーワンを決める大会も毎年開催されており、高校馬術部員にとって憧れの聖地となっています。
そして、2021年夏には市民初のオリンピアンとして林伸伍選手が東京2020オリンピック「馬場馬術」に出場し、市では動画やタペストリーを制作するなど応援し盛り上がりました。
このように、馬や馬術と繋がりが強い御殿場市だからこそ今回の授業を実現することが出来ました。
馬ってどんな生き物?馬と仲良くなって乗馬体験!
初めに林選手から自己紹介がされ、林選手とコブリンによる「馬の魅力紹介」が行われました。馬はとてもやさしい生き物であること、草のほかににんじんやりんごなども食べていることなど馬とはどんな生き物なのかを教わり、児童2名が代表で乗馬体験をしました。林選手から馬の乗り方を教わった児童は、馬へ挨拶をしてから乗馬し、始めは緊張していましたが林選手のアドバイスを受けて徐々に馬と打ち解け笑顔で乗馬体験をすることができ、乗り終わった後に馬の首のところをトントンとしお礼の気持ちを伝えました。
普段あまり触れ合う機会がない馬が目の前に登場!馬と仲良くなるためには、馬を知ることから。
迫力満点!オリンピアンと馬の人馬一体となった実演を披露!
続いて、林選手とオテロによる「馬場馬術の魅力紹介」がされました。
オリンピックの馬術では、大きな障害物を飛び越える際のミスの少なさと走行時間を競う「障害馬術」、ステップなどの演技の正確さと美しさを採点する「馬場馬術」、障害と馬場の2つにダイナミックなクロスカントリー走行を加えた「総合馬術」の3つの種目が行われています。その中で林選手が出場した「馬場馬術」は、ルールや採点ポイントが難しく、競技経験のある方でないと観戦ポイントなどが難しいと感じてしまうかもしれません。
そのため、今回の授業では林選手から馬とフィギュアスケートのようにダンスをすることや東京2020オリンピックの金メダリストは50代の選手で、年齢が高い選手でも活躍することが出来ることなど馬場馬術の魅力の紹介があり、その後林選手がオテロに騎乗し、「常歩(なみあし)」、「速歩(はやあし)」、「駈歩(かけあし)」の基本的な歩きから、馬が肢を高く上げて跳ねるような速歩をするパッサージュや馬がその場で足踏みをするピアッフェなど馬にとっては難しい動きで習得に何年もかかるような難易度の高い技まで解説付きで披露していただきました。林選手の分かりやすい解説もあり、オテロとの息の合った動きに児童たちからは「すごい!」や「今ステップが変わった!」など歓声が飛び交い、自然と拍手がわき上がりました。普段行われている馬場馬術の大会では観ることができない間近な距離で児童たちは馬の華麗なステップや息遣いを体感しました。
基本的な馬の歩き方から難易度の高い技まで様々な実演を披露してくれた林選手と「オテロ」
林選手から馬と触れ合う楽しさ、馬術のおもしろさを教えてもらいました
最後に児童たちは、コブリンとオテロににんじんをあげるなどをして触れ合い、授業が終わりました。
乗馬体験をした3年生の横田 瑛太(よこた えいた)君と渡邊 綜佑(わたなべ そうすけ)君からは、「すごく楽しかった」、「以前乗馬した時は乗っているだけのような気がしたけれど、今回は馬とコミュニケーションをとりながら乗っているようで難しかった」、また林選手への演技に対しては、「馬とコミュニケーションがとれていて、難しい技を当たり前みたいにできていてすごかった」と感想がありました。
この授業をきっかけに子どもたちが馬、馬術に興味をもって、今後馬に乗ってみたり、競技を始めたり、馬術・スポーツセンターで行われている大会を観戦するようになってくれたら嬉しく思います。
印野小学校の皆さんとアイリッシュアラン乗馬学校の皆さんで記念撮影。